滋賀県、腰痛治療

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腰痛に効果的な柔軟運動をご紹介!治療で痛みが取れればすぐに運動していいのか?

2019年04月10日
今年の1月から先月までの記事でよく問われる質問の一例をご紹介して来ましたが、今月はその典型的な症例をご紹介します。

腰痛や膝関節痛の治療に来られ、治療が終了した患者様から受ける質問で、「どのような運動をすれば良いのでしょう?」とよく尋ねられます。
その場合、触診や治療で得られた患者さんの身体状況から、肩や腕、股関節や膝、脊柱(胸腰椎)の可動域や柔軟性、更には筋肉の状態などから判断し、その患者さんに合った運動をお勧めしております。

腰痛や膝関節痛を起されてお越しになられたのですから、上記の状態は決して完全なものとは言えないのは皆様もお察しのことと思います。
中には、「ジムでの運動は、どのようなことをすれば良いんでしょう?」と尋ねられることも少なくありませんが、ジムで運動しているような人でも症状は教科書に出てくるような典型的なものでした。

では、実際に当院に治療に来られた患者様の例をご紹介します。


腰痛治療を受けた患者様の例

登山

大津市在住のMさんは41歳で、趣味で登山をしています。
日本の名だたる山だけではなく、海外の山へも足を運ばれているそうです。

日頃のトレーニングとして、ウォーキングやスポーツジムでの筋力トレーニングを行っているとのことでしたが、ある日ベンチプレスで横になった時に腰に違和感を感じたそうです。
しかし、違和感を感じつつもベンチプレスでのトレーニングを続けられました。
トレーニングが終わり、バーベルをスタンドに戻し、起き上がって背中を伸ばそうとしても腰を起こすことができず、少し前傾したままの姿勢で固まってしまったそうです。

その状態でも、特に腰に痛みは感じなかったようで、日々の仕事やウォーキングなど日常生活には支障がありませんでした。
実際に腰の違和感を感じたのは、次のジムでのトレーニング中でした。

我慢できないほどの痛みではなかったそうですが、念のため近所の整形外科医院を受診し、レントゲン検査を行ったところ意外な診断結果がくだされました。
診断結果は「L3/4でヘルニアを生じている可能性がある」とのことでした。

ヘルニアと診断されましたが、我慢できないほど強い痛みではないことから、手術は選択せず、保存療法と呼ばれる湿布や鎮痛剤の投与で様子を見ることにしました。
それ以降、Mさんは腰痛が持病となり、背中や腰を曲げたままの姿勢で生活するようになりました。


腰痛が原因で足にも痛みが現れる!?

腰痛の男性

しかし、その年の暮れに足も痛くなり、「これはもう手術かな!」と思った時に、縁あって当院を受診されました。
初回受診時は、初めに腰を痛めてから、1年以上時間が経過していたため、日頃からトレーニングを行って、登山をしている体とは思えないほど姿勢が悪くなっていました。

診察椅子に座わったときも姿勢は前のめりで、顎を突き出すように顔を上げて痛みに関して話していました。

問診による主な痛みは、腰痛により腰を伸ばせないことと、大腿部の内側と外側の痛み、そして最近になって現れた首や肩の痛みでした。

腰痛になった場合、痛みを最小限に抑えるために前傾姿勢になってしまうことが一般的で、そのせいで首筋から肩・腕にまで凝りと痛みが現れることがあります。

更に状況が悪化し上半身が前傾してくると、体の前後のバランスを取るために股関節と膝関節が曲がってきてしまいます。
その状態を長く続けてしまうと、寝るときや体をまっすぐ伸ばすときも、横からみると逆S字型のような姿勢になってしまうことが多くあります。

通常の状態であれば、対象者の右から見た場合、背中から腰が前方に曲がった状態でお尻が後方に突き出た姿勢となり、アルファベットのS字のような姿勢になります。
ところが受診された患者様は、正常なら前方に曲がっている背中から腰の部分が後方に飛び出し、股関節と膝関節が完全伸ばせない状態では、背中から足までが大きく逆のS字を描いてしまいます。

1日中逆S字の姿勢を維持するためには、常に大腿四頭筋やハムストリングスなどが緊張していることになります。

筋肉は緊張(ON)と弛緩(OFF)を繰り返すことで、弛緩している時は血液から栄養を補給し、緊張する際は筋肉の力を発揮することができます。
常に緊張した状態が続いてしまうと、血液からの栄養補給が受けられず、硬く張ったままになってしまうことは皆様も想像できるかと思います。

背中と腰の筋肉の役割は、上半身の姿勢を支えることが主な役割ですが、それ以外にも背中や腰を背側に反らせるのも1つの役割です。
その背中と腰の筋肉が上半身の腹側へ屈曲することで、常に伸びている状態になっており、背中と腰の筋肉は力を発揮しなくても良いわけですから少しずつ衰えていってしまいます。

ヘルニアの治療方法については、当院のサイトの「治療方法ページ」に掲載しておりますので、興味がございましたらそちらを一度ご覧ください。


腰痛の治療とおすすめの柔軟運動

柔軟運動をする女性

長い間緊張を続けている筋肉を緩ませるためには、様々な手技のマッサージを併用します。
マッサージを行うことで、椎間板ヘルニアの原因となっていた腰椎の後方突出が治療で整復されます。
また、同時に猫背のような背の丸まりも改善され、肩凝りの原因となっていた筋肉の伸びが改善されることで、肩や背中の凝りを和らげることができます。

患者様は猫背のような背の丸まりや肩の凝りが改善されたことで、痛みを感じなくなったため「ジムやウォーキングを再開してもいいですか?」と私に尋ねられました。

しかし、関節や骨格の矯正はできましたが、まだ筋肉は正常な状態ではありません。
なので、徐々に正常に戻す必要があり、私は「普通に柔軟体操が行えるまで我慢してください」とお伝えしました。

当院での施術により関節の可動域の回復や、椎間板ヘルニアによる神経の圧迫を取り除くことができても、衰えた筋肉や弾力を失った靱帯では激しい運動には耐えることはできません。
なので、元の状態に戻すためにも、まずは軽い柔軟運動などを日々行っていただく必要があります。

今回の患者様の場合は、ご自宅のリビングなどでできる、ストレッチをお伝えしました。
デスクワークなど机に向かったお仕事でずっと同じ姿勢が続く場合は、職場でストレッチを行いたくなる場合もあるかと思います。
その場合は、椅子から立ち上がった時に腰を反らしてみたり、足を開き膝関節を伸ばしたりすると効果的です。

立ち上がって姿勢を正して、腰椎の左右にある筋肉(腰部脊柱起立筋)を触ってみて、膨らみが充分に感じられ、腰椎が触れなかったら腰の筋肉の弾力性や筋力が回復したと言えます。
また、下肢は足を投げ出して座った状態で大腿部やふくらはぎが弾力性を保っていれば、筋肉がONとOFFにできる状態まで修復できたと言っていいでしょう。

筋肉がこのような状態になれば、激しい運動を行っても大丈夫です。
今回の患者様は初診で痛かった部分の改善ができましたが、筋肉の萎縮や靱帯の緩みなどが生じていました。
なので、ご自宅でストレッチをしっかりと行ってもらい、衰えた筋肉や靱帯の緩みがしっかりと回復するまでは2回程度来院してもらうことになると伝え、私の許可が下りるまではジムでのトレーニングや登山は控えてもらうようにお願いいたしました。

今回の場合は、自営業でスポーツ習慣をお持ちの患者様でしたが、腰痛を起されて来院される人の多くはデスクワークの仕事をされており、スポーツを習慣とされている方はあまりいらっしゃいません。

次回はその症例をご紹介しようと思います。

著者プロフィール

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兼田 茂和

国家資格あん摩マッサージ指圧師保有。
日常的に抱えている慢性痛に対し、その痛みの原因を追究して根本を改善することで、痛みの軽減を目指します。日々、人の命を預かる重みを感じ、ひとりひとりに合った施術で、最後まで誠心誠意施術致します。

お気軽にお問い合わせください tel:090-9217-2959 WEBサイトの営業電話はお断りしております。

  • 腰痛の原因になる歩き方

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