滋賀県、腰痛治療

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廃用性萎縮による腰痛を克服した実例!改善・予防策もご紹介!

2021年01月25日
新年、明けましておめでとうございます。
本年も当ホームページをご覧いただき、厚くお礼申し上げます。

昨年はコロナ騒動で、当院も大変な打撃を受けましたが、皆様方に於かれましても大変な一年でしたでしょう。
我々のような治療院でもマスクの装着や院内の消毒は勿論、待合室に複数の人を入れないなどの時間の感覚を開けて受診者の予約を受けるなどの対策が余儀なくされました。

今年こそはこの騒動が治まり、平穏な一年がおくれますように祈るばかりです。
昨年の後半はこの新着情報では、テレワークを余儀なくされて、肩凝りを起こされる人が多かったため、肩凝りから起こる種々の疾患をご紹介しました。

本年最初に取りあげる症例は、腰痛が原因で他の部位にまで症状が及んでしまい、社会生活は勿論日常生活も困難になられたのにも拘らず、見事に克服された人たちの症例です。

第1回目の症例は、度重なる内臓疾患で入退院を繰り返され、体力の衰えから筋肉が廃用性萎縮を起され、結果腰痛や下肢痛を生じられ、外出も困難になられました。
殊に背腰部や下肢部の筋肉が衰えれば、殆どの人なら寝たきりや立位姿勢が厳しくなるのですが、強い意思でリハビリを続けられ、生活の質を取り戻された人のお話です。

廃用性萎縮による腰痛を克服した実例

患者さんは長浜市在住Hさんで、41歳女性の教職員です。
学校では体育を教えておられました。

ですから腰痛を生じられる要因は有りませんでしたが、就職されて12年目の年に内臓疾患が見つかりました。

最初の疾患とは重篤なものではなかったのですが、入院を余儀なくされ、退院後の経過観察中で別の部位に新たな病変が見つかりました。
已む無く再入院され、今度は最初の疾患とともに後発の病変の治療を行なうため、数ヶ月の入院を余儀なくされました。

ですからHさんの自慢の体力も急激な衰えを見せられ、それが災いして結果、内科の治療だけでなく、整形外科の治療でも通院を繰り返されました。

内科疾患については順調な回復を見せられたのですが、身体のあちこちで生じる痛みは「とても我慢ができないほどだった」とおっしゃいました。

当院を訪れられたのは40歳の頃で、主訴は背腰痛と下肢痛でした。
Hさんの体は「これで体育の先生?」と思えるほど衰弱されてました。

立ち姿は姿勢の崩壊とも言える格好で、前傾姿勢でやや右に傾き、痛みを堪えるためかそろそろ歩かれます。

触診で判明したのは姿勢を維持するために必要な背腰部や殿部や下肢の諸筋、特に脊柱起立筋・大腿四頭筋が極めて顕著な廃用性萎縮の呈を成されてました。
骨はと言うと、背骨である胸椎のTH4・5・11と腰骨である腰椎全てが後方に飛び出してました。

下半身では、右の股関節も膝関節も完全伸展できず、ベットから膝裏が3cm程度浮いてます。
左足も右足を庇うためか、下肢の諸筋肉はキンキンに張っています。

上記のような姿勢で直立したなら、前傾を余儀なくされることで、衰えた筋肉では充分に支えることができず、結果筋肉が痛みとして悲鳴をあげられるのが明確です。

また神経の出口である椎間孔で、神経の圧迫が予想できることから、神経痛も生じていると思われました。

治療では幾度か体位変換していただき、関節の可動に関わる筋肉を緩ませることを優先しました。
初診の治療でも、伸展できなかった背腰部の骨や股関節、膝関節の矯正を図り、硬く張っていた左足の諸筋肉を緩ませるまでにはそれほど時間は要しませんでした。

問題はこれからで、諸関節を正常化しても、廃用性萎縮が見られる筋肉では、間違いなく短期間で姿勢の崩壊が見られるでしょう。

廃用性萎縮による腰痛の改善・予防

Hさんには上記のことをお話し、筋力の回復の重要性をご理解いただこうとしました。
Hさんも体育の先生ですから、筋肉の重要性をご理解いただくのは容易でしたが、廃用性萎縮をきたした諸筋肉を元に戻すのは簡単なものではありません。

大抵の人なら或程度改善して、その後の展望に期間を要するのが明確なら、途中で完治するのを断念されたりし、意欲を失われるのが常です。

当時のHさんも体育の先生らしく「頑張って運動します」とおっしゃいましたが、私は半信半疑で聞いてました。

不本意なのは充分に承知したうえで、私は「用事が無くてもできるだけ、良い姿勢で立っていてください」とお願いし、更に週に一度の通院をお願いしました。

以後の来院時には、再び飛び出した背腰部の骨と再び伸びなくなった股関節や膝関節を矯正し、疲労した背腰部や下肢の筋肉を緩めました。
しかし学校の先生とは真面目な人が多いのか、初診から二度目の来院時でもはっきり筋肉の進歩が見られます。

私は「こんな人ばっかりだったら、私も楽なんだけどな」と思ったものです。
何故なら今まで当院を受診され、再発予防の運動を指導しても殆どの人は「忘れてた」とか、酷い人なら「そんなの聞いてないっ」とおっしゃるのです。

Hさんの場合は、40日程度で「では、今後は身体を動かした運動をしてください」とお伝えし、幾つかの運動を実践していただきました。

言うまでも無いことですが、この頃には腰痛や下肢痛を訴えられることも無く、正常な立位姿勢をほぼ取り戻されてました。

「もうこれなら再発の危険もありませんから、継続治療を終了しても良いでしょう」とお伝えしたのは初診から3ヵ月後でした。
私の目の前で前屈したり、体幹を捻っていただいても、発達が見られる筋肉のおかげで、以前のような悪い姿勢に戻ることはありませんでした。

まとめ

Hさんは度重なる入院生活のため、体育が指導できるほどの体型だったのが、ご自分の姿勢を維持するだけでも困難な体になられました。

初診当時はまだ社会復帰が果たせず、病院への通院以外はご実家で、衰えた体力のため座るか寝た姿勢で暮らされてました。
当院を受診され、「用事が無くても立っててください」と言う私の言葉に従い、それを実践されながら当院への通院もされました。

最初の頃は10分ぐらい立っていたら膝が震え、机や柱に掴まらねばならなかったようですが、それでも心を奮い立たせてただ立つだけの運動を完遂されました。
結果、初診時には触知で着なかった大腿四頭筋の外側直筋と外側広筋が膨隆の兆しが見られたのですが、内側の諸筋肉で兆しが見られないことで重心の微調整を図りました。

普通に30分以上立ち続けられるようになり、家の廊下で歩行運動を指示したのは初診から2週間目でした。
当初の歩行では筋肉量が減退したままでしたので、歩きによる足痛が生じることから足を引き擦る歩きでしたが、更に10日ほどで足を浮かせた歩きが取り戻せました。

下肢の諸筋肉が正常に近づいた頃は背部の諸筋にも張りが見られるようになり、腰部の筋肉の発達が一番遅れてましたので、ベット上で行なう運動を指導しました。
殿部や大腿部、更に下腿部の諸筋肉が自然な膨隆を見せたことで体幹が安定し、揺れながらの歩きが改善したことで、肩背部の筋肉も発達が見られたのです。

もっと良いことは体幹が安定したことで、背や腰の骨の飛び出しが無くなり、神経を挟んで起こる神経痛が生じなくなったことです。
真面目なHさんの性格のおかげで、痛みが再発しなくなっても私の言葉を信じ、運動や通院を続けられた結果完全完治が果たされたのです。

他の多くの患者さんの場合、痛みが感じられなくなった頃に自己判断で通院治療は勿論、運動までも中断させられるのですが、そんな人がこれをお読みいただけたらと思います。
内臓疾患が現在どうなのかは私が知る由もありませんが、正常な姿勢を取り戻され、健全な筋力も回復したのですから、社会復帰が成されるのも遠い話ではないでしょう。

著者プロフィール

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兼田 茂和

国家資格あん摩マッサージ指圧師保有。
日常的に抱えている慢性痛に対し、その痛みの原因を追究して根本を改善することで、痛みの軽減を目指します。日々、人の命を預かる重みを感じ、ひとりひとりに合った施術で、最後まで誠心誠意施術致します。

お気軽にお問い合わせください tel:090-9217-2959 WEBサイトの営業電話はお断りしております。

  • 腰痛の原因になる歩き方

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