滋賀県、腰痛治療

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子供の靴の履き方が足の疾患に繋がる!?

2021年05月27日
去年の暮れから今月(4月)現在まで、何故だか小学生のお子さんの来院が続きました。
と言うのは、最初の患者さんのお母さんが住所地域で宣伝していただいて、同様の疾患のお子さんをお持ちの父母さんが「それなら自分の子も」とお連れになられたからでした。

コロナ騒動で緊急事態宣言発令中の地域からの受診要請でしたが、強く受診を希望され「それなら発熱症状が見られなければ」と条件付で承諾しました。
今回ご紹介する疾患の原因が同一だったことから、先に症状のみを述べさせていただき、原因と治療は後に述べさせていただきます。

症例1:膝を伸ばそうとすると激痛を感じる

患者さんは小学3年生の男子でした。

体育の授業で整列した際、この男子だけが背を正しくできないことから教師が膝が曲がったままであるのに気がつきました。
無理に膝を伸ばそうとすると痛みを訴えることから、保護者に連絡して整形外科を受診することを勧められました。

ところが種々の検査でも異常が見つからず、痛い箇所に湿布を貼り経過観察するとの事でした。
当該児童のお父さんが当院を受診されてましたので、「ついでに診てもらえないか?」とのことでしたので、お父さんの治療後に診察することになりました。

症例2:チョコチョコ歩きしかできない

前述の男子児童のご紹介で来られた患者さんは4年生の女子でした。

小股でしか歩けず、走ろうとすると足が縺れ、何度も転倒したことから家族の人が異常を感じ、整形外科を受診されました。
病院ではレントゲン検査は勿論脳も検査されましたが異常は見つかりませんでした。

結果歩行の悪癖が原因と診断され、リハビリとして「ゆっくりでも良いから大股で歩きなさい」と指示されましたが、思うようにはいかなかったようです。

症例3:ジャンプができない

症例1のご親戚のお子さんで、クラブ活動でバスケットボールをやっていた小学校の5年生の男子です。

最初はジャンプの高さが落ちただけだったようです。
しかし日を重ね、膝の痛さから全く飛べないようになられ、整形外科を受診されました。

やはり種々の検査でも異常が見つからず、湿布の処方を受けておられたのですが歩行にも影響が出てこられました。

上記の症例のお子さん以外にも数人、同一の原因で足の疾患を訴えて来院されました。

疾患の原因は子供の靴の履き方

どのお子さんも靴の履き方が原因で、靴の踵を踏み、足首から先がしっかりホールドできない状態で歩いておられていたのが原因でした。
靴をまるでスリッパを履くようにして歩かれ、当然歩幅が短く、踵に重心の多くがかかって歩かれてました。

ご家庭の周辺を歩くのも、通学中や校内で歩くのも靴の踵を踏んでおられたようです。

病院で画像検査は行なわれたようですが、触診は全く成されなかったようです。
特に膝の曲げ伸ばしに関わる筋肉群が硬くなり、歩行時以外(例えば椅子に座ることや床で足を伸ばす等)の際に鋭い痛みを生じさせるものでした。

子供の靴の履き方による疾患の治療方法

何れの患者さんも膝の屈曲に関わるハムストリングスがまるで棒のように硬く固まってました。
更に膝を伸ばすはたらきをする大腿四頭筋も過緊張が余儀なくされていて、一般的に皿と呼ばれる膝蓋骨の可動性が失われてました。

治療はまずハムストリングスの諸筋の筋腹を緩ませ、次いで筋頭や筋尾並びにそれぞれの腱の弾力性の回復を図りました。

この時点で膝の完全屈曲が可能になり、ベット上で正座をしても全く痛みが無くなりました。
次いで大腿四頭筋の筋尾から腱に圧迫を加え、幾度か膝関節の他動的屈曲・伸展を繰り返したことで自動的な膝の完全伸展が可能になりました。

※ハムストリングス(膝関節屈筋群)とは
大腿の後側にある筋で、大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋、があります。
全て、坐骨神経に支配されており、大腿二頭筋の一方は大腿骨から、その他は、全て坐骨結節と呼ばれる部から始まり、膝関節を越えて脛骨裏上部付近に達します。
役割は股関節を伸ばし、膝関節を屈曲させます。
膝の後ろで停止腱を観察すると、膝裏外側に大腿二頭筋の腱が、内側に半腱様筋と半膜様筋の腱を触れる事ができます。
余談ではありますが、腰の疾患で足が痛くなるのはこの部で、俗称を坐骨神経痛と呼ばれています。

まとめ

最近の医師は画像検査だけに拘り、触診する先生が少なくなりました。
膝の伸展や屈曲に支障が出るような疾患で、それに関わる筋肉や骨に触れないと判らない疾患もあるのです。

もしお子さんが前述の症例に似た症状を訴えられたなら、太腿内側のやや後方を触れてみてください。
骨以外にもう一つ、まるでもう一本骨のような物に触れたなら、それはハムストリングスが硬化したものに相違ありません。

何より保護者の方は、行儀と言う面だけで靴の踵を踏んで歩くことを禁じられますが、足の健康と言う面でもお子さんに注意を促してあげてください。

著者プロフィール

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兼田 茂和

国家資格あん摩マッサージ指圧師保有。
日常的に抱えている慢性痛に対し、その痛みの原因を追究して根本を改善することで、痛みの軽減を目指します。日々、人の命を預かる重みを感じ、ひとりひとりに合った施術で、最後まで誠心誠意施術致します。

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