滋賀県、腰痛治療

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五十肩(肩関節周囲炎)と誤って診断された症例

2021年09月30日
一方の腕が上げられず、病院を受診して五十肩、或いは四十肩と診断されたものの、そうではなかった奨励を幾度も見ます。
あまりにも多い症例ですので、もう一度ご紹介することで間違った治療からの脱却を促したいと思います。

通例の検査ではレントゲンを用い、骨に異常が見つからねば肩関節周囲の炎症、つまり五十肩(若い人なら四十肩)と診断されるわけです。

もっと酷い場合でしたら問診だけで、患者ご本人が「これだけしか上げられません」と医師に見せただけで、五十肩と診断され、鎮痛剤と湿布を処方されてしまったとか。

本当に五十肩、或いは四十肩なら、半年や一年ぐらいで炎症が治まり、ある日突然腕が上げられるようになるのですが、これを肩関節周囲炎と言います。
ところが肩関節周囲炎ではなく、ただの肩凝りだったりした症例を幾度も見ます。

五十肩(或いは四十肩)とは

前述のように肩凝り以外で肘が或高さ(多くは肩の位置)までしか上げられない病態のことを肩関節周囲炎と言います。
多くの場合回旋筋腱板と呼ばれる部の炎症で、腕が或高さで可動域に制限が加わり痛みを伴うものを言います。

棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の腱は、まとまって一つの板状の腱板を形成し、不安定な骨性構造を示す肩関節の上腕骨頭を、前・上・後方より補強・支持しています。
これを回旋筋腱板(ローテーターカフ)と言います。

肩の回旋・屈曲・伸展などでこれらの筋肉はいつも肩甲骨の前側とや同骨外側上端部と触れ合い、摩擦が生じます。
更に腱板はこれらの骨突起と上腕骨上部前側の間に挟まれて損傷を受けやすいと言われております。

回旋筋腱板は老年性の退行変性や外力を受け、肩関節周囲炎や断裂などを起こしやすいと言われております。

もし本当に五十肩(或いは四十肩)なら、或高さで腕の可動域が制限され、患者本人がどれだけ痛みに耐えて挙上させようとしても上げられません。

痛みに耐えてでも腕が挙上できたとしたら、それは五十肩(或いは四十肩)ではありません。
五十肩(或いは四十肩)の痛みとは、それほど鋭い痛みです。

五十肩(肩関節周囲炎)の症例1:診断されて一年以上経ってしまった人

Kさん41歳女性はちょうど二年前、更衣でシャツを脱ぐ際肩の付け根に鋭い痛みを感じました。
少し痛い場所を摩ったりして腕を下げたところ、痛みが嘘のように消えました。

今度は下着を外そうと手を後にまわそうとしても、何故だか手がとどきません。
今朝は普通にできた動作が、夕方になればできなくなっていました。

以後の生活はなるべく肩を動かさずにすむよう、必要最小限度の動作で過ごし、週末に整形外科クリニックを受診されました。

医師はKさんの言葉を聴き、どれだけ腕を上げられるか前方・側方・後方に挙上させてからレントゲンで骨の状態を確かめたようです。
パソコンに写した画像に異常が見つからなかったことから「これは五十肩ですね」と診断され、消炎鎮痛剤と湿布の処方と、クリニック内での電気治療を指示しました。

電気治療は会社の帰宅途中も行い、一年以上が経過しても関節可動域がもとに戻るどころか腕の付け根に自発痛が起こるようになりました。
Kさんの皮膚は湿布による爛れと痒み、消炎鎮痛剤の服用による胃の不快感を感じるようになりました。

以後、患部への注射も受けておられたのですが、腕の痛みと関節可動域の改善には至りませんでした。

五十肩(肩関節周囲炎)の症例2:真っ直ぐ腕が上げられない

Tさん62歳はタクシー乗務員をされてます。
勤務で運転中、右にハンドルを回すのは容易でしたが、何故だか左のカーブを曲がる際に右肩に違和感を感じることが増えました。

その違和感が悪化したのは間もなくのことで、ハンドルを握る手が真上に達する際に腕が上げられないのに気がつかれました。
急いで整形外科を受診されたのですが、問診だけで「それは五十肩です!」と診断されました。

以後Tさんは何とか工夫して業務を続けられたのですが、一年経っても症状は変らず、悲壮を身に纏当院を受診されました。

まとめ

どちらの患者さんも肩凝りを感じることができない人たちでした。
症状はいきなりドカンと起きたわけではありません。

本来の五十肩(或いは四十肩)では、前日までは何の前触れも無く普通に動かせた肩が、翌日起床時に急に動かせなくなると言うことが多いようです。
上記のことが五十肩(或いは四十肩)との違いです。

KさんもTさんも前駆症状は記憶されており、医師に現状のことだけを訴えず、前駆症状のこともお話されたなら誤診されずに済んだはずです。
何れの患者さんも頸肩背部と上腕部の諸筋の緊張緩和を図ったことで直ちに改善を見ました。

人が腕を真上(180度)に上げようとすると、120度は上腕骨、60度は肩甲骨の動きです。
つまり腕が180度まで上げられなくなった原因は、上腕骨と肩甲骨の周囲の筋肉の凝りが災いしていたわけです。

ですからこれをお読みの皆さんが、もし肘が肩の高さまでしか上げられないようになられたとしても、勝手に自己判断せず、前日の状態を思い出してください。

著者プロフィール

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兼田 茂和

国家資格あん摩マッサージ指圧師保有。
日常的に抱えている慢性痛に対し、その痛みの原因を追究して根本を改善することで、痛みの軽減を目指します。日々、人の命を預かる重みを感じ、ひとりひとりに合った施術で、最後まで誠心誠意施術致します。

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