滋賀県、腰痛治療

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腰痛で手術は必要?しないでいい症例を紹介

2021年12月23日
前回までは経験の浅い医師の誤診による実例を幾つかご紹介しましたが、今回の症例も経験の浅い医師に当たった患者さんの実例です。

経験の浅い医師に多く見られるのは、自分が習得してきた専門知識(西洋医学)のみが全てと考えることです。

他に治療法があって、それにより完治あるいは改善したとしても、「それは偶然」と断言したりします。
他の治療法(例えば東洋医学等)でも治療の方法があることを知らない或いは無視することです。

一例を挙げますと、関節痛で苦しまれている患者さんに投薬治療を施し、良い結果が出なければ手術を勧めると言うようなことです。
手術で改善が見込まれるものでしたら問題はありませんが、筋肉疲労による痛みでしたら鎮痛剤の効果や外科的手術では改善する可能性は低いでしょう。

痛みの原因が筋肉痛で、神経由来のもので無い場合血流促進のため、按摩やマッサージが有効なこともありますし、神経由来の痛みでも神経の出口の矯正術と言う方法があります。

しかし前述の医師が取る行動は、「薬が効かないなら手術」と言う結論に達するようで、患者に不要な恐怖あるいは絶望感を与えることも少なくありません。
今回はそんな患者さんの一例です。

手術をしないでいい腰痛の症例

Oさん30歳は若干肥満体質の女性で、家業の手伝いをされてます。

以前は会社勤めをしていたのですが、度重なる身体の不調が原因で休養を余儀なくされてしまいました。
そのため、やむなく退職されて今は家業の手伝いをされてます。

身体の不調とは腰痛で、発症直後は病院の治療で症状の改善が見られましたが、以降幾度も同様の腰痛に見舞われ通院を繰り返されていました。
当然のことですが、通院するには仕事を休まなければいけません。

病院での治療とは、鎮痛剤の処方を受け患部に電気療法を施すことでした。
電気療法は数日あるいは数週間続けて受けておられたのですが、その場では軽減したと感じても、帰宅途中で再び我慢できない痛みが生じました。

病院で治療では痛みが収まらず、治療のために度々仕事を休まなくてはいけないため、退職を余儀なくされました。

当院を訪れられたのは、病院の医師に腰痛が改善していない現状を伝えたところ、「それなら腰椎をボルト固定するしかない」と告げられ、絶望感を抱かれたからでした。
Oさんは全身の血液が頭部から引いていくように、絶望的な心境に陥られたそうです。

翌日から病院での治療を中断され、暫くは鎮痛剤の服用しながら休養して過ごしましたが、当然腰痛が消えることはありませんでした。
当院をお勧めいただいた方がおられたようで、現状をお電話で伺ったのは治療を中断して数週間経った頃でした。

当院での腰痛治療

私の前に姿を見せたOさんは、主訴が腰痛なのにもかかわらず杖を使われていました。
「足にも症状があるのですか?」と伺うと、「どんどん背が伸ばせなくなったので、杖に縋って歩くと楽なんです」とおっしゃいます。

触診で得られた結果は、全ての背腰部の椎骨が後方に飛び出し、円背と呼ばれる状態でした。

特に腰椎の飛び出しは大きく、特にL2からL4が大きく飛び出していました。
これでは幾ら電気療法を続けても、腰の痛みが消えないことは明確です。

電気療法では筋肉疲労を改善するだけで、関節の整復には至らないためです。
以前に腰痛が軽減したのは、まだ胸腰椎の飛び出しが軽度だったため、鎮痛剤を使って痛みを感受する働きを弱めたからだと思えました。

それから更に姿勢が前屈したことで症状が悪化し、鎮痛剤の効能が薄れたに違いありません。
その後続けられた電気療法は、ほとんど意味を成さない治療だったことが明確に判りました。

下肢はと言うと、左足に比べ、杖を使う側の足(右足)の筋肉量が減少してます。
理由としては杖を使うことで、右足に罹る右半身の体重が軽減されてしまったためです。
そのため早急に杖の使用を止めなければ、右足まで弱体化してしまう可能性が非常に高いです。

いずれにせよ、諸悪の根源である背腰部の整復が必要でした。
前傾姿勢のため脊柱(頸部・背部・腰部・骨盤のこと)の柔軟性は完全に失われ、腹臥位での施術が難しかったので、左右側臥位からの施術を行いました。

通院4度目で幾らか脊柱の柔軟性が回復し、バストマットを使用しての腹臥位での施術が可能になりました。
脊柱に柔軟性が取り戻せたことで、胸腰椎の矯正が可能になり、4度目の来院時には杖の使用を止めてもらうことができました。

当然この頃には、鋭い腰痛を感じられることがなくなり、残り少なくなった鎮痛剤の服用も必要がなくなったことは言うまでもありません。
完全に脊柱矯正が図れたのは、そこからさらに2ヶ月後でしたが、今後は再発の予防が必要です。

腹臥位での運動を指導し、定期的に通院していただいて治療の終了を見たのは初診日から3ヶ月を少し過ぎた頃でした。
Oさんには引き続き再発予防の運動を続けてもらうことをお約束いただき、当院の治療を終了しました。

腰痛の本当の原因

Oさんの腰痛の原因は2つあり、1つ目は背腰部の椎骨が飛び出したことで、腰椎の左右の椎間孔(神経の出口)から出る感覚神経が骨の圧迫を受けたことです。
椎間孔は横長で、前方(腹部側)は椎間板のおかげで広く隙間が開いており、後方(背側)に行くにつれ狭くなっています。

つまり前屈姿勢では、神経繊維が後方の狭いところを通過せねばなりません。
ですから神経が骨の圧迫を受けるわけです。

もう1つの腰痛の原因は、前屈姿勢が固定され、背腰部の椎骨の左右に存在する脊柱起立筋(主に姿勢を維持する筋肉)が伸展を余儀なくされることです。

前屈姿勢が固定されてしまうと、背や腰を逆に反らせるどころか直立姿勢(姿勢を正しくすること)もできません。
と言うことは、脊柱起立筋は収縮して本来の筋肉の弾力性を保つことができません。

筋肉とは、収縮時に血液の流入によりエネルギーの補給を受けられるのですが、ずっと伸展を余儀なくされればエネルギーの補給が受けられないことになります。
例えば、両手に水を満タンにしたバケツを持ち、左右に腕を広げて時間を経過すればどうでしょう?

両側の肩や腕は徐々に力を失い、痺れを感じるようになり、やがて痛みを感じるでしょう。
上記のようなことが前屈姿勢を固定した場合、背腰部で起こるのです。

背腰部の椎骨は背部では12個、腰部では5個存在します。
前屈姿勢が固定してしまった背や腰の椎骨でも、合わせて17個存在する椎骨が引っ付いて一本の骨になることはありません。

よほど長期間前屈姿勢を続けなければ、椎骨同士が癒着することはなく、周囲の大小の筋肉を緩めて諸関節を正常化し、脊柱矯正を図ることは容易です。
この事を知らない医師は少ないでしょうし、病院によっては腰椎の牽引による治療器を常備している病院も存在します。

いくら背や腰が前屈し、その結果疼痛を生じている患者が鎮痛剤や電気療法で「効かない!」と訴えられたからと言って、他の治療方法を考慮せずに骨のボルト固定を提案するのはいかがでしょうか?

更に言えば、既に前方に彎曲している骨をボルト固定したとしても、いったいどのような効果があるのでしょうか?
それが背腰部の椎骨の正常化が図れた後のことを言っているのであれば、なおさら論外です。

何故なら、正常化が図れれば神経線維は元の位置に戻り、骨による圧迫が改善できますし、伸展を余儀なくされていた諸筋肉は緩みます。
電気療法では前屈した背腰部の椎骨を整復できなかったために、患者さんに「効かない」と訴えられたのですから。

まとめ

今回お伝えした内容は、まさに患者に恐怖を故意に与えただけと言えるのではないでしょうか?
他にも色々頭を傾げなければならない医師の話を患者さんから聞くことがあります。

患者が痛みを訴えてるにもかかわらず、医師は画像検査に問題が無ければ「異常無し」と診断を下すことが多いようです。
それでも患者が痛みを訴えれば、「それなら薬を」と鎮痛剤を投与し、帰宅を促します。

つまり神経線維由来の痛み以外は、念頭に無い医師がおられるのです。
そんな事を経験された人が、セカンドオピニオンとして他の治療法を探され、我々のような治療法にたどり着ければ良いのですが、そのような方は決して多くはありません。

年末のごあいさつ

今年もお世話になりました。
当院は正月元旦の午後から通常に営業しておりますので、急な身体の不調をお感じになられればどうぞご来院ください。

現在の騒動が来年こそ治まり、平穏な新年を迎えられますようにお祈り申し上げます。

著者プロフィール

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兼田 茂和

国家資格あん摩マッサージ指圧師保有。
日常的に抱えている慢性痛に対し、その痛みの原因を追究して根本を改善することで、痛みの軽減を目指します。日々、人の命を預かる重みを感じ、ひとりひとりに合った施術で、最後まで誠心誠意施術致します。

お気軽にお問い合わせください tel:090-9217-2959 WEBサイトの営業電話はお断りしております。

  • 腰痛の原因になる歩き方

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