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症状の完治に期間を要する典型的なパターン ⑪
- 2023年06月01日
- 今まで症状の完治に期間を要した典型的な症例をご紹介してきましたが、永年症状を我慢を余儀なくされた人の多くが、病院やクリニックの医師に完治に否定的な言葉を告げられていました。
前回ご紹介しました患者さんは、側弯症の原因を見落とし、それほど手間のかからない疾患であるにも拘らず、医師は「これは治らない」と告げたようでした。
当該医師は患部だけに注目し、症状の起因となる脚長差を見逃した結果、長期間患者さんは側弯症による腰痛に悩まされて生活されてました。
もっと以前にご紹介しました人は、足の症状を「歳をとるといろんな症状が出るから上手に付き合いなさい」と告げられた人もおられました。
その医師は患者の言葉を鵜呑みにし、足の症状を痙攣と判断した結果、歩行の障害に耐えて生活されてました。
今回ご紹介する患者さんも医師に不思議なことを告げられ、途方にくれられ、「何とかならないか?」と当院を訪れられた患者さんです。実例11: 医師に「痛みが消えたら来なさい」と告げられた人
Rさん六十歳はもうすぐ定年と言う時期に、内臓疾患で入院された女性です。
入院された病院とは、その内臓疾患の専門医がおられる総合病院で、県境を二つ跨いだ隣県の大学病院でした。
内臓の疾患の内容は伏せさせていただきますが、手術が必要だったことで、数ヶ月の入院が必要だったようですが、手術の数日後から初診時とは明らかに違う症状を右側の下肢に感じられました。
その症状とは、右足を踏み出そうとすると、尻の外側から太腿の外側にかけて鋭い痛みを感じると言うものでした。
主治医にその事を伝えると、「退院する前に整形外科を受診するように」と告げたのですが、整形外科の医師はリハビリが必要と診断したようです。
その整形外科の医師は通院距離を考慮し、Rさんの住所近くの病院の整形外科宛に紹介状を書き、そちらを受診するようにと勧めたようです。
Rさんは紹介された病院の整形外科を受診されたのですが、歩行器を使ったRさんの歩きを診て「痛みが引いたらリハビリをしましょう」と信じられないことを告げたのです。
「痛くてまともに歩けないから来てるのに」と、不思議に感じられたRさんはそれでもご自宅で休養を取り、痛みが軽減するのを待っておられました。
ですが一向に痛みが引かず、不便な生活を強いられておられました。
Rさんの不幸を聞いたお子さんが当院を検索され、お勧めいただいて当院を訪れられたのは、降雪のため電車が止まった週明けでした。
幸いにして当院の周辺では既に道路上には残雪も消え、通院には危険は無かったようでしたが、あまりにも距離が長かったようで、Rさんは少々お疲れだったようです。
問診で聞く限り神経性の疾患では無いように思えましたので、Rさんにはベット上で仰臥位姿勢になっていただきました。
するとRさんの正常なほうの下肢はちゃんと膝が前を向いてますが、右足は外を向いてます。
ですからRさんの右側の腸骨が左側に比べ、少々広がり過ぎていることを示すものでした。
治療は右足が上野側臥位姿勢で骨盤周辺の諸筋肉を緩め、腹臥位姿勢で骨盤矯正を図り、再び仰臥位姿勢で大腿部の諸筋肉の緊張緩和を図って施術は終了しました。
Rさんにベットから降りていただき、立位姿勢で問題が無いことを確認していただいて、普通に歩いていただきました。
狐に抓まれたような声で、「えっ 痛くない!」と裏返ったような声でおっしゃり、それで当院の治療を終了しました。まとめ:
まず特筆すべきは、何故紹介状を受け取った医師が症状の根源を探求しなかったかと言うことです。
痛みのため正常な歩行が困難だとすれば、触診や画像検査なども行わず、「痛みが消えてからリハビリしましょう」と言うのは私は信じられませんでした。
もし内臓疾患で入院していた病院や、紹介された病院がレントゲン検査や触診も行なっていたなら、骨盤の右側の異常を見逃すことは無かったでしょう。
一つ考えられることは、Rさんの下肢の筋肉は正常人よりも若干衰えていたことで、入院期間中に更なる筋力低下が起こっていたと考えたのではないでしょうか?。
ですから当該医師はリハビリで筋力強化を図ろうと考えたのでしょうが、「痛くて歩けない」と言うRさんの言葉に、「では、痛みが消えてからにしましょう」と告げたように推察できます。
では、どうしていたなら結果が変わっていたかと言うと、Rさんがもっと詳しく「真っ直ぐ足を踏み出そうとするとここが痛い」と痛い場所を指で示していたならどうでしょうか?
医師はレントゲン検査や、少なくとも「どれどれ」と触診し、左右差を確かめたかもしれません。
ただ「足が痛い」と告げただけなら、筋力低下によるものと誤診する可能性も高まるでしょう。
Rさんの症状の起因となったのは医師の見立てどおり筋力低下が起こり、更に食事やトイレなどでベットから降りる際に、下肢に捻りが加わったことで生じたものではないでしょうか。
ですが、紹介状を受け取った側の医師の言うように、痛みを消えるのを待っていたなら、いつまでもリハビリには通えませんでした。
Rさんには施術内容を当該医師に口頭で伝えていただくことにし、下肢の筋力強化のためのリハビリをそちらでお願いすることにしました。
何にせよ何度も感じることですが、今度ももう少し丁寧な診察が必要だったのではと言う症例でした。
著者プロフィール

兼田 茂和
国家資格あん摩マッサージ指圧師保有。
日常的に抱えている慢性痛に対し、その痛みの原因を追究して根本を改善することで、痛みの軽減を目指します。日々、人の命を預かる重みを感じ、ひとりひとりに合った施術で、最後まで誠心誠意施術致します。
WEBサイトの営業電話はお断りしております。