滋賀県、腰痛治療

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慢性腰痛とギックリ腰 Ⅳ : 長く歩けない +階段で足を突くと腰にドン

2023年11月01日
8月から腰痛を発症させられる最もポピュラーな疾患として慢性腰痛とギックリ腰の症例をご紹介しております。
先月は永年されていたスポーツ(柔道)の習慣が災いし、身体の自然なカーブが失われたために良姿勢が取れず、特異な歩行のために早足ができなかった人の症例でした。
その人は普通に階段を上がろうとすると大腿部の後側に電撃痛のようなものを感じられ、仕方なく体幹を左右に揺らしながらの昇降をされてました。
当院の治療で過緊張していた全ての筋肉を緩ませ、更に脊柱矯正により身体の自然なカーブが取り戻せたことで少し再発予防の運動が必要でしたが、概ね正常人と同様の動きが可能になりました。
今回ご紹介する症例は酷い痛みを伴う疾患ではありませんが、何故か突然突発的な腰痛を感じられ、その日から正常な生活ができなくなってしまわれた人のお話です。

実例: 長く歩けない 階段を下ると腰がドンと


Oさん当時四十七歳は建設会社勤務で、建物の設計業務に携わっておられます。
ご職業上現場視察も多く、建築予定地の測量や建築中の物件の確認業務もOさんのお仕事のようです。ですから長靴や靴裏に鉄板の入った安全靴を履いて、足元の悪い現場を歩き回ることもあるようです。
腰に違和感を感じられたのは現場の床で図面を広げ、工事監督担当者との打ち合わせを終えた後で、建築物の外側を囲んでいる足場階段に一歩踏み出した際のことです。
腰と殿部との境い付近で、なにか重たい物がぶら下がるような変な重量感を感じられました。
勿論、Oさんはズボンのベルト以外は何も装着されてはおられません。
「えっ! 何っ?」と思われた次の瞬間、それまでとは違う「ズキッ」と言うような腰に痛みを感じられたのでした。
ところがその痛みは瞬間的に消え、また元の重量感が腰に感じられたそうです。
それでもOさんは気丈に背を正し、階段を下りようと一段低い段に足を下ろされた瞬間、今度は腰にドンとしたそれまでとは明らかに違う圧迫感を感じられたようです。
然し痛みと言うものではなかったのですが、そのドンとした不快な圧迫感が階段を降りきるまで足を突くたびに生じたのでした。
その後現場から車まで約100m程度歩かねばなりませんでしたが、更に今度は6から7m程まで近づいたところで腰のズンとした重量感が熱感を持った痛みに変わったようです。
以来Oさんはご自宅の階段や職場の階段を下りる際、腰の違和感を覚悟し、歩行距離を最短に工夫せねばなりませんでした。
病院に行こうとするOさんを、「そんなとこ行ってもすぐには治らない」と説き伏せ、当院をお勧めいただいたのはOさんの奥さんでした。
説き伏せられたOさんと、支えるようにベルトを掴んだ奥さんが、当院を訪れられたのは春の連休最初の日でした。
触診の結果、Oさんの背や腰の筋肉は体格のわりには発達が未熟で、殿部と大腿部の諸筋肉も同様でした。しかし骨格は相応でしたので、私の治療には問題はありませんでした。
それで身体の自然なカーブはと言うと、上位から中位胸椎は全く問題はありませんが、TH11ぐらいから下方の腰椎に問題がありました。
つまり前方に張り出しているべき胸椎と全ての腰椎は、まるで棒のように真っ直ぐになっているのです。
身体の自然なカーブを例える場合、アルファベットのSの字に例えるのですが、Oさんの胸腰椎はSの下半分の大きく右に飛び出すべき胸腰椎が、真っ直ぐ棒のようになっているのです。
ですから治療は棒のようになっている胸腰椎直側の筋肉を緩ませ、脊柱矯正を施したことで整復が果たせました。
「えっ! もう治療は終わりっ?」と疑問の声を出されたのは治療開始から10分程度でした。
「では、立ち上がって歩いてみてください」とお伝えし、そのようにされ、症状の有無を確かめていただきました。
更にOさんは片足でケンケンと小さく飛んで、腰の不快な感覚が消えているか確かめられ、「こんな簡単に治るのか!」と驚かれていました。

まとめ


Oさんの腰の自覚症状の引き金は、建築中の建物でしゃがみ姿勢での前屈でした。
現場で机の替わりになる物があれば良かったのですが、床に図面を広げたのが災いのもとでした。
前述のように背腰部の筋肉(主に脊柱起立筋)に未発達、或いは廃用性萎縮が見られる場合、前屈姿勢から背を正そうとしても充分な働きができません。
つまり前屈により後方に飛び出した下位胸椎と全ての腰椎が筋力不足により、元の状態に戻すことができなかったのです。
そのため神経線維の出口である椎間孔が狭まり、著しいものではなかったようですが感覚を司る神経に圧迫が加わったものと推察できます。
ですから背腰部の諸筋肉の緊張緩和と脊柱矯正術で元の自然なカーブを取り戻せたことで、椎間関節の隙間に余裕ができて椎間孔が広がり、神経線維への圧迫が取り去られたのです。

蛇足ではありますが、問診→診察→治療→痛みの有無の確認までの所要時間20分程度でしたので、次の患者さんとの診察時間に余裕がありました。
ですから「肩は凝ってませんか?」と頸肩部の按摩を施してお帰りいただきました。

著者プロフィール

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兼田 茂和

国家資格あん摩マッサージ指圧師保有。
日常的に抱えている慢性痛に対し、その痛みの原因を追究して根本を改善することで、痛みの軽減を目指します。日々、人の命を預かる重みを感じ、ひとりひとりに合った施術で、最後まで誠心誠意施術致します。

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  • 腰痛の原因になる歩き方

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