滋賀県、腰痛治療

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病院に行くほどではないけれど7 : 食後の胃と喉の不快感

2024年11月01日
今回のテーマとして「これで病院を受診しても・・・」と思うような症状をご紹介しております。
先月は整形外科で[五十肩]と診断されたにも拘らず、半年以上経過しても完治せず、更に症状が悪化させられた人たちのお話をさせていただきました。
何れの患者さんも整形外科を受診され、肩関節周囲炎[一般名=五十肩(或いは四十肩)]と診断されたものの、示された期間を経過しても完治せず、症状が悪化してしまわれました。
それは肩関節周囲炎ではなく、上肢を挙上させるはたらきの一つである肩甲骨の動きを担う筋肉の癒着により、痛みのため完全挙上ができなかったことが原因でした。
更に長期間腕が上げられなかったことで上腕上端にある三角筋も硬くなり、徐々に関節可動域が狭まったことで症状を悪化させてしまわれたものでした。
何れの患者さんも腫脹をきたして癒着した筋肉を種々の揉捏法で緩まし、引き剥がしが可能になった状態に更に血流促進のマッサージを施し、自動的に運動を繰り返して完治が果たせました。
このような疾患は肩凝りを自覚し難い人に多く、それでも運動習慣のある人なら起こり難い疾患と言えるでしょう。
今回ご紹介する症例も肩凝り由来の疾患で、姿勢の悪さにより身体の自然なカーブが失われ、肩凝りに加えて内臓である消化器系にまで症状が及んだものでした。

実例: 机に向かうと嘔気 → 喉焼けが


Kさん当時五十二歳 女性は建設会社の事務員で、毎日机上の仕事と電話の取次ぎをされてました。
現在のお仕事に就かれた頃を境に食が細くなり、年齢のわりには小食と言えるものだったようです。
ですが昼食後はおろか、食事を終えて時間が経過した午前中でも仕事で机に向かえば、喉に食塊が逆流してきそうな状態に陥られるようでした。
当然病院に通われておられたのでしたが、投薬により食道や胃の炎症が抑えられても、食べた物が逆流するのを防ぐことはできませんでした。
何故当院がKさんを治療することになったかと言うと、この人は肩凝りを感じられる体質で、肩凝りによる片頭痛の治療を依頼されたからでした。

原因と治療:


問診で肩凝り由来の症状とその他の症状として食後の不快感を訴えられ、その後の触診により身体の自然なカーブが失われたことによる逆流性食道炎が予想されました。
幾度も述べさせていただいたことですが、人の身体は横から見るとアルファベットのSの字をしております。
ですから姿勢を正しくすると、背骨は頸部から胸部・腰部に至るまで前方に突出し、骨盤から下肢(足部)に至るところでは逆に後方に突出しております。
ところがこの自然なカーブが失われた状態では頸部は前方に倒れ、胸腰部は逆になって背腰部の骨(背は胸椎・腰は腰椎と言います)が後方に飛び出すことになります。
この状態で机に向かえば食物が胃に入っても、背部からの圧迫により胃が締め付けられ、嘔気をもよおすのはご想像できるのではないでしょうか?。
更に昼食後に気分を悪くされる原因の一つに食事をとられるタイミングが挙げられます。
Kさんは午前中の仕事の終了時から暫く、首や肩、腕の疲労を癒すため背を椅子の背凭れにもたれ、休憩を取られていたようです。
当然昼食の休憩は少なくなり、昼食の弁当を食べ終わってすぐ午後の仕事に取りかかられていたようです。
ですからその時点ではまだ、食物が胃の中に残留していることになるはずです。
それで机に向かい、前傾を余儀なくされた頸部と後方に飛び出した胸椎のせいで背部からの圧迫が加わることで、胃に残留した食物と胃液が喉のほうに押し出され、嘔気を感じられるのです。

胃の構造


胃の入り口は第11胸椎の前左側の噴門と呼ばれる部に始まり、出口は第1腰椎の前右側の幽門と呼ばれる部に終わります。
容量は1リットル前後で移動性に富む器官であり、前壁右上部は肝臓に、後壁は膵臓と左の腎臓に、胃底は横隔膜と脾臓に、下縁は横行結腸に各々接しています。
ですから胸腰椎が後弯すれば上記の臓器の圧迫を受け、胃は収縮を余儀なくされるわけです。
胃の構造は内層より、粘膜・筋層・漿膜よりできており、粘膜は粘液を、その下の粘膜固有層に胃腺があり、胃液を分泌します。
胃腺は主細胞・傍細胞(壁細胞)・副細胞から成り、主細胞は消化酵素であるぺぷしノーゲンを、傍細胞は塩酸を、副細胞は粘液であるムチンを分泌します。

以上のことでお判りいただけると思いますが、胃中の食物が喉のほうに逆流すれば、胃酸を含んだ胃液も喉に迫り出されて喉の粘膜を侵してしまうのです。
Kさんには頸肩背腰部の諸筋肉を緩め、可動性を取り戻せた脊柱(胸腰椎)を脊柱矯正術で整復することで、一時的には身体の自然なカーブを取り戻せたのでしたが継続的に施術を行なうことにしました。
何故なら、私の一度の施術で良姿勢を維持できるのはほぼ一ヶ月ぐらいだからで、どうしても現在のお仕事では上半身の前傾姿勢が余儀なくされてしまうのです。
しかし、内科医院での投薬治療は現在までは必要が無くなったことをここで述べさせていただきます。

著者プロフィール

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兼田 茂和

国家資格あん摩マッサージ指圧師保有。
日常的に抱えている慢性痛に対し、その痛みの原因を追究して根本を改善することで、痛みの軽減を目指します。日々、人の命を預かる重みを感じ、ひとりひとりに合った施術で、最後まで誠心誠意施術致します。

お気軽にお問い合わせください tel:090-9217-2959 WEBサイトの営業電話はお断りしております。

  • 腰痛の原因になる歩き方

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