何処で診てもらったら良いの？：仮性鬱症

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2025年12月01日: 今回のテーマとして肩凝りが原因でおこる様々な症状についてご紹介してきました。
先月は一般的に言われる[寝違い]症状について述べさせていただきました。
朝目覚めたら頸部に異変を感じて、起き上がろうとすると首に鋭い痛みを感じ、酷い場合なら起床が困難となる症状です。
肩凝りを感じ難い人に多い疾患ですが、西洋医学的治療は保存療法が選択され、東洋医学的治療では整復術が用いられるのですが、それをご存じない人が多いのが現状のようです。

今回ご紹介する症状は精神的なもので、私が行なう按摩やマッサージの副作用が及ぼす身体症状の緩和で得られる精神状態の改善のお話です。
随分前のことですが、精神疾患を専門とする医療機関からの依頼で、[鬱症状]に及ぼす東洋医学的治療の影響についての実験に参加させていただいたことがあります。
それは３人の鬱疾患の患者さんに間隔を開けて数日間、全身治療を施し前述の医療機関で診察を受けてもらった結果、東陽治療の有効性が認められたものでした。
我々のような施術者が行なう治療で諸関節のこわばりが無くなり、頭部をはじめとする全身が軽く感じられるようになったことで気分が良くなり、精神症状の緩和が得られたようでした。
三人の患者に共通して診られたのは頸肩背部の筋肉の著しい過緊張で、一般的に言われる[肩凝り]と言うもので、次いで下肢の諸筋の過緊張で良姿勢の崩壊が見られました。
頸部では胸鎖乳突筋・斜角筋・僧帽筋上部線維で、肩背部では脊柱起立筋・菱形筋・棘下筋が、下肢では大殿筋・大腿四頭筋・ハムストリングスの諸筋が硬く凝り固まってました。
それ以外では通常の人では滅多に見られない表情筋の異常が診られ、取り分け皺鼻筋と咬筋の過緊張では顔面マッサージが必要でした。
顔面も含む全身に纏わり着いていた重量感や圧迫感、更には身体の動かし難さが無くなったのですから気分は悪いわけは無いでしょう。
ですから帰宅される頃には口数が増え、足取りも幾らか軽く歩かれてました。
「また来ても良いですか？」とお問いになられる人もおられましたが、「先の医療機関で尋ねてください」とお応えしたものです。

上記の人たちは実験が終わってもその後もご来院され、中には投薬治療を終了された人もおられました。
諸筋肉の緊張緩和と血流改善で精神的な疾患にどのくらい有効だったかは存じませんが、少なくとも無意味ではなかったようで、その後にご家族の人に強く勧められて来院される人もおられます。
現在も当院に鬱の薬を服用される人が通院されてますが、通院頻度は人それぞれで、ご家族がご本人の異変に気がついて強引に連れて来られることもあります。
処方薬に手を出そうとしてご家族に「薬に頼らず施術を受けてきなさい」と諭されてのご来院です。
しかしイレギュラーに症状の自覚を感じて来院される人もおられ、通院頻度を再検討せねばならないこともあります。
又ご本人の都合で来院される間隔が広がることもあり、そのような人では回復度合いに疑問を持たれて通院を中断されることもあります。
日が経過し、思い直されて再来院されることもありますが、そのような人では殆どイレギュラーな来院をされています。