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よく問われる質問 2:腰痛対策にコルセットは効果的?温熱腹巻での再発予防
- 2019年03月11日
- 前月の新着情報に続き、今月もよく患者さんがお問いになられる質問と、私がお答えしてきましたことを一部ご紹介しましょう。
腰痛治療後よくされる質問
当院は、腰痛症状の治療が多い事はご周知の通りですが、冬の時期は痛みの根源が整復されても、小さな違和感や腰神経の支配領域に動き難さを生じてしまわれることがあります。
腰痛の治療に来られた人で、治療が終了した際に「どんなことに気をつければ再発が防げますか?」や、「コルセットを巻いて仕事をすればもう起こりませんか?」といったかご質問よくされます。
特に多いのが、冷えた室内で仕事をしている調理担当の人や、外や広い構内などのお仕事が多い人など、体幹を冷やす恐れのある人たちがよく前述のようなご質問をされます。
受診された患者さんの腰痛は、治療により椎骨が矯正され神経への傷害が取り去られていますから、その部の痛みは起こり難いと思われますが、秋や冬の時期に腰痛を起された受傷期に、神経を傷つけられた方は、寒さのため支配領域に痛みや痺れなどの知覚異常を起される可能性があります。
なるべく腰を冷やさないようにとお伝えしているのですが、最近は良い物がありまして、医療用温熱腹巻と呼ばれる熱を発生する腹巻が販売されています。
医療用温熱腹巻は、患部を暖めることに長けておりその着用をお勧めしております。腰痛の痛みを引き起こすメカニズム
腰痛の痛みを引き起こすメカニズムとは一言で言えば血流の悪化が原因となる場合があります。
神経の圧迫による神経痛とは違い、血流が滞る虚血性腰痛では、血管内でヒスタミンなどに代表される発痛物質の影響により、患部に疼痛を発生させてしまいます。
虚血性腰痛の場合、温熱刺激により血流改善が成されます。
それにより、発通物質が一箇所に留まることを妨げることができ、故に痛みを感じることが少なくなるのです。
骨には異常が無く、単なる筋肉痛の人でしたら、入浴後に痛みが緩和したとおっしゃることがあるのですが、温熱腹巻はその効果が期待できるのです。
この腹巻を使用されておられる患者さんは、「外での仕事でも腰や殿部を冷やす事がなく、腹も下さないようになった」とおっしゃいます。
カタログ販売やインターネット通販でもこのような商品が購入できるようですが、腰部や殿部を暖めると言う点では問題はありません。
しかし、あまりにも小さいサイズを長期間ご使用になりますと、姿勢を保つ筋肉が弱退する事が予想されるので、腰を締め付け過ぎる物の使いすぎには、ご注意ください。コルセットへの頼り過ぎは危険
腰部にコルセットを装着しての再発予防は、長期間の使用では背腰部の筋肉(脊柱起立筋)の廃用性萎縮を引き起こす原因となりますので、私としてはお勧めできません。
重い物を持ち上げたり、既に腰に強い違和感や痛みなどの異常を感じておられる人でしたら、仕事をされる際の使用は、急性期の場合はやむ終えないでしょう。
重ねて述べさせていただきますが、自分の身体を支える筋肉の代用にコルセットに頼っては、コルセットに覆われている筋肉の弱体化は免れないのです。
上記のことは治療後のアドバイスとしてくどいほど患者さんに伝え、更なる身体不調の原因を作らぬよう心がけておりますが、やはり私がお勧めできる物は温熱腹巻が最良と言えるでしょう。
急性期と言うのは受傷間もない時期と言うことで、病院や私達のような治療院に行くまでの短い期間を指します。
お仕事やご家庭の都合で、「どうしても二から三日間程度は治療に行く暇が無い」と言う場合でしたら、それ以上の患部の悪化を防ぐ目的でコルセットを使用するのならそれほど問題は無いと言うことで、あくまでもその場凌ぎと言うことなのです。
整形外科的治療では保存療法が選択されることが多く、鎮痛剤や患部に貼る湿布が処方されても根源の治療とはならず、早く完治を希望されるなら理療師のいる治療院での治療をお勧めします。
次回はよくお問いになられる質問の一例を、症例を挙げてご紹介させていただきます。
著者プロフィール

兼田 茂和
国家資格あん摩マッサージ指圧師保有。
日常的に抱えている慢性痛に対し、その痛みの原因を追究して根本を改善することで、痛みの軽減を目指します。日々、人の命を預かる重みを感じ、ひとりひとりに合った施術で、最後まで誠心誠意施術致します。
WEBサイトの営業電話はお断りしております。